三要件(3)

JUGEMテーマ:

 

三要件(3)

東 絶海

三つには「実参実証」

 吾々は公案を使った修行をしている。公案は謎解きではない。公案に成り切ることが肝要である。そのためには、「てにをは」を含めて一言半句もおろそかにしないで憶えることだ。特に年齢の若い方に申し上げるが、若い時に完全に憶えるようにして欲しい。若い時に完全に憶えたものは、一生忘れないものだから。ろくに公案を憶えないうちに参ずるようなことでは駄目である。次に、せめて摂心会中だけは、結制から円了まで現在参じている公案を念頭から離すなということだ。これは実に難中の難ではあるが、これに心掛けなければ公案修行の意味はない。

 また、最近気になるのは、小生が小鳥の参禅と称することをする者が増えてはいないかということだ。小鳥の参禅とは、小鳥が木の枝に来て止まって、ちょんちょんと小便か糞かをしてまた飛んで行くように、参禅前の準備のための小休憩中に禅堂へ来て、喚鐘がなったら参禅をする者のことだ。こういう者は昔からおったと見えて、『清規』にも【入室前後には、必ず禅堂で坐禅をせねばならない。】とある。参禅はじっくり坐禅をしてからにしていただきたい。こういうことを繰り返して行く中で「実証」というものが現前するものである。

 以上、これら三つの要件は、小生が常日頃折にふれて会下の者に云っていることであるが、何かお気にさわるようなことがありましたらお許し願いたい。

合掌九拝

 

コメント