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2014.06.19 Thursday

「座禅の効用」その2「他のことに気を散らさないで今に集中できる効果」

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「座禅の効用」その2

丸川春潭

 第2回目の今回は、「他のことに気を散らさないで今に集中できる効果」についてお話しします。

 

 受験生でも社会人でも、勉強なり仕事なりに、100%集中している時間は、それに関わっている時間の内 何割あるでしょうか?その仕事に平均して半分もないのではないでしょうか?没頭して他のことにチラッとも気を散らさない状態はなかなか難しいものです。

 チラチラ他のことを考えながら仕事をしている状態では、本気で取り組んでいるとは言えず、能力を100%出しているとは到底言えないでしょう。

 こうなると勉強の成績とか仕事の出来不出来は、頭の善し悪しでも、能力のあるなしでもなく、集中力というメンタルな面での差が大きく効いてくると言っても過言ではないでしょう。

 

 しかも突っ込んで云えば、集中しているという部分においても、レベルの高い低いが大きいのです。しかしここでは「気を散らさない」レベルの比較的低い集中度の話ということにして以下お話しします。

 

 例えば、ホームページ用のブログを書いているとき、遠くで消防自動車のサイレンが鳴り出した。それが耳に入り、どこかで火災が起きたんだなあ、と思う。更に、弟が消防自動車好きでサイレンが鳴るといつも駆けだして行ってしまっていたことを思い出す。そして次に、一昨日弟から倉敷の群すずめという銘菓を貰ったことを思い出し、急に腹が減っていることに気づき、群すずめを食べようと冷蔵庫に取りに行く・・・。

 

 こういう消防自動車のサイレンの類いの「気を散らす」材料は、日常において事欠きません。

 これを座禅では「二念を継ぐ」と言います。「うーうーうー」の音波を消防自動車と認識するのが一念です。それから「弟」が二念であり、「群すずめ」が三念です。

 

 座禅では普通、数息観法を行って、集中力・三昧力を養います。(数息観法が判らない方は、「人間禅 数息観」をネットで検索して調べて下さい。)

 この数息だけに意識を集中して、数息以外の念慮は全て切ることを徹底して追求するのですが、これが「二念を継がず」の訓練であり、これをしっかりやることが大切です。

 

 座禅を組んで数息観法をしっかりやると云うことに二つの留意点があります。一つは、この実践行に熱心に気合いを入れて取り組むことです。二つ目は、これに取り組む時間と頻度ですが、線香一本点るのが大体45分ですが、先輩方からの言い伝えは、少なくとも半炷香(25分)以上、毎日、365日、5年、10年、20年、30年・・・・死ぬまで継続することが極めて大切であると。馬鹿正直に続けられるかどうかがその人の人間としての器の大きさになります。

 

 この「二念を継がず」が数息観で出来だせば、それだけでも大変な人間力増強になります。それは呼吸を1から10まで数える間の約1分間だけできるだけの「二念を継がず」で良いのですが、数息観を試みた方はお判りでしょうが、このたった10までの二念を継がない数息が大変難しいのです。

 

 毎日30分以上を365日、10年間熱心に数息観の修練(一日一炷香)を継続して三昧力を磨いた人でも、100人の内数人くらいしか到達できない難しいことです。しかしこれができ出すと、素晴らしい効果が付いてきます。

 

 1分間の「二念を継がず」の三昧が身に付いてくると、どんな喧噪な環境の中でも気を散らさないで、今やっていることに集中できるようになります。

 どんな物音や人声が聞こえてきたとしても、目の前の今の手元が疎かになるということはなくなります。

 

 また、済んでしまったことを引きずったり、未だこれからのことに気を患わせたりすることはなくなり、すかっと「今に生きる」ことができるようになります。

 

 どんな環境条件の中においても、今の目前のことに集中し、他に念慮が動かない。こうなると学習効果も仕事力も上がるわけです。

 単に仕事ができると云うだけでなく、精神的に安定かつ意欲的状態に常に自分を整えておれるのです。

 

 これは才能に関係なく、老若男女、貴賤を問わず、人種を問わず、実践行を継続するかどうかです。ローマは一日にしてならず。大人物も一日一炷香(30分以上の数息観法の実践)を継続したかしないかに掛かっています。

 

 一人でやるとなかなか継続できませんが、このHPにある週例静坐会(土曜日)などに出席して、みんなと一緒に頑張って下さい。

 

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