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2015.02.08 Sunday

「座禅の効用」その4「コンプレックスからの解放」

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「座禅の効用」その4

丸川春潭

 今まで、その3までは、以下のタイトルでした。

 その1、「直ぐ(仕事に、勉強に)取り掛かれる座禅の効果」(6/9)

 その2、「他のことに気を散らさないで今に集中できる座禅の効果」(6/19)

 その3、「情報過多の現代において、常に平常心を保ってことに当たれる座禅の効果」(7/6)

 今回は、「コンプレックスからの解放」についてお話しします。

 

 素直な人はいろいろなものに興味を持ち続け、その一つ一つに秀でてきます。人の言うことを素直に吸収する人は成長します。この素直さを妨げているものの一つにコンプレックス(優越感・劣等感)というものがあります。

 

 コンプレックスが素直に学ぶことを妨げるのです。教えられることを嫌う、うまくできなかったときの心配をする、謙虚に学ぶことに全力投球で打ち込むことができないのです。

 

 コンプレックスは、チッポケな「我」が生み出す二つの迷いの一つです。

 一つは優越感(Superiority complex)で人と比べての増上慢になるもので、鼻持ちならない嫌われ者です。

 

 もう一つのコンプレックスが、自分を過度に卑下し、素直さを妨げる劣等感(Inferiority complex)です。これは、増上慢の裏返しで、卑屈になり、他人の幸せを羨み、そして引きこもり、対人恐怖症まで広範な症状になり、その人本来の持っている能力を押し殺してしまいます。

 鼻持ちならない優越感と卑屈な劣等感は、チッポケな自我の表裏であり、出所は同じチッポケな自我から出てきているのです。

 

 人間形成とは三昧を身に付ける修行であり、座禅を継続実践していくと、だんだんと三昧が身に付いてくる。すなわち人間形成が進んでくる。その進歩に比例して、チッポケな吾我がだんだん小さく薄くなってきます。

 

 また三昧が身に付いてくると、チッポケな「我」がチラッと顔を覗かせても、それにすぐ気づいてそれを未然に押さえ込むことができるようになります。これができるようになれば、つまらぬ劣等感も、鼻持ちならない優越感もだんだんとなくなってきます。

 

 三昧が身に付いてくると、常に平静な心の持ち様になります。これが素直な心です。

 素直なこころが安定して保持できるようになれば、目下の者にも頭を下げて教えを請うことができ、何でも吸収し勉強し成長することができます。

 そして、さばさばと何の屈託もなく、自然体であらゆる事に積極的に対応できるようになります。

 

 三昧を身に付けるということは、才能に関係なく、老若男女、貴賤を問わず、人種を問わず、ただ一日一炷香(毎日線香一本の時間 30分以上座禅をする)の座禅を継続するかどうかに掛かっています。

 

 人間形成の禅の基本は、毎日線香一本の時間(約45分間)を朝起きたときとか寝る前に座禅を組んで数息観法を行ずることにあります。しかし仕事が忙しいとか、疲れたとかと云ってなかなか継続することが難しいものです。

 

 一人でやるとマンネリになってなかなか継続できませんが、時々はこのHPにある週例座禅会(土曜日、水曜日、日曜日)などに出席して、みんなと一緒に座禅三昧を行じ、お互いに励まし合って座禅をすることも、一日一炷香の継続のために必要なことです。

 そして、素直なこころを常にキープし、コンプレックスから解放され、はつらつと学び、仲良く手を携えて成長して頂ければと念じております。(春潭)

 

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