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2015.02.19 Thursday

「座禅の効用」その5「身体機能への効果」(脳科学の見地から)

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「座禅の効用」その5

丸川春潭

 今まで4回は精神作用に及ぼす効果についてでしたが、今回は座禅の身体的効果について最近の脳科学から光を当ててお話しいたします。

 すなわち座禅の効用は、精神への作用ばかりではなく、体の健康にも多大な効果があるのですが、それが医学的にどういうメカニズムになっているのかというお話しです。

 

 先ず、座禅の三昧に入ると、脳はどう変化するかを、最近の医学の情報から概説します。

 「数息観三昧に入ると頭頂連合野がSilentになり、それと入れ替わるようにして、前頭葉が活性になる。」、これが座禅の脳科学の基本現象です。

 

 この現象がアメリカの脳科学者の実験で確証されてから既に10数年経過しております。この知見は、京都大学医学部名誉教授の本郷巌先生によって紹介されたものです。

 

 前頭葉が活性になると、脳からα波が生じます。このα波の生成についてはかなり早い時期から(約50年前)日本でも明らかになっておりました。

 しかしα波が出る状態になると、脳内物質のセロトニン物質が生成されるという実証は最近の医学の進歩の中で明らかになってきたことです。

 因みに、セロトニンの第一人者である東邦大学医学部名誉教授有田秀穂先生を日暮里にある人間禅択木道場にお招きして、禅フロンティア「最近の脳科学と禅」を第20回H12.4.1に開催したことがあります。(禅フロンティアは、現在は隔月で開催し、H15.3.29第45回を開催予定しています。)

 

 セロトニンとは「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」と並んで、体内で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質の一つです。

 セロトニンは人間の精神面に大きな影響を与える神経伝達物質であり、セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用がある伝達物質で、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れて、直ぐ感情的になったり、暴力的(キレる)になったり、うつ病を発症すると云われています。

 

 有田先生は、心の怪我を薬という他力を使わず、自力でセロトニンという脳内物質を分泌させて、克服するためにセロトニン道場(御徒町)を開設され、呼吸法などのリズム運動の実践を主体にして、セロトニンの分泌を促進させて治療に当たっています。

 

 有田先生の研究では、学生に呼吸法をさせて、セトロニンの生成を実証実験され、呼吸法を始めて5分ほどするとセロトニンが増えだし、25分ほどの呼吸法の終了後もセロトニン物質はKeepされていることを実証されています。

 

 そして先生は、数息観法とか呼吸法で三昧に入り前頭葉が活性になるとセロトニンが生成され、精神のバランスが保たれると述べられています。

 

 京都大学医学部名誉教授本庄巌先生(人間禅名誉会員)は、「お釈迦様の脳」を研究され、座禅で三昧に入り前頭葉を活性にすることを長年継続すると、前頭葉の活性化が小脳化すると云われています。すなわち前頭葉の活性化機能が日常的に増強されると云うことです。

 この本庄先生の「前頭葉の活性化が小脳化する」ということこそが「人間形成とは三昧が身に付けることである」と云うことの医学的表現です。

 

 毎日線香一本焚く時間の30分から50分の座禅の推奨を、「一日一炷香のすすめ」として昔から言い伝えられてきていますが、その大切さ意義深さを最近の脳科学は、臨床的に証明しているのであります。

 

 今回は、座禅の効果が、脳科学的にどう生じているかについてのお話しに終わりましたが、次回は、今回のお話しに出たセロトニンが、肉体的精神的にどういう効果を発揮するかについてお話しします。

 

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