老師通信

人間禅の老師による禅の境涯からの便りです。
人間禅のホームページにもお立ち寄りください。

人間禅のホームページはこちら 老師通信一覧はこちら

 

<< 座禅と徒然(つれづれ)(3)〜〜数息観座禅時の呼吸について〜〜 | main | 座禅と徒然(つれづれ)(4)〜〜座禅時の線香について〜〜 >>
2020.06.22 Monday

人生の指針ハウツウ(how to)と禅

JUGEMテーマ:

 

人生の指針ハウツウ(how to)と禅

丸川春潭

 6月21日の読売新聞に本の広告(幻冬舎新書『自分のことは話すな』)があり目にとまりました。この手のハウツウ物は八重洲のブックセンターに行けばワンサと並んでいます。この本もその中の一つですが、最近特に会議とか会話において自己主張が目立ち、昔から比べてコミュニケーションレベル(会話能力レベル)が低下しているのではないかと思っていたので、この本に目がとまったのかも知れません。この広告には、「自分に甘いほど話が長い。」「自分をわかって欲しいという傲慢が多い」「私も!といって話題を奪うな」等々が列記されており、さもありなんであり現状を良くうがって見ているなと思いました。これらは処世術としてはまことに結構な話ばかりです。

 この広告のキャッチコピーとして出している「仕事と人間関係を劇的に良くする技術」が物語っているように、まさに世渡りの「技術」の披瀝なのです。現代の多くのサラリーマンがこうした技術を欲しがっているから、こういうハウツー書が書かれそして売れるのでしょう。しかし実際にもこの「技術」が実践されれば有効だと思いますが、読んだからと云って、知ったからと云って、自分で日常の社会活動の中でその知ったことが書かれているように実践できるかというとそれは自分の経験からも別物であり、実践となると大変難しいところです。何故なら、こういう「技術」はおいそれと身に付くものではないのです。所詮知識として判っても、その人の人格が変わらなければその「技術」はいざというときに出て来ないものです。現代のインテリは知っただけで満足して他人を正しく批判はできますが自分はからっきしできないという頭でっかちの類いの人が多いのです。斯く云う小生も若いころはそうであったようにも思います。多くの恥をかき人に迷惑をかけてきたということです。

 これに対して禅は、全く考え方と攻め方がこれらのハウツー書とは真逆であります。すなわち禅は本体の人間を変える、人間形成によって全ての活動の根源を改革するのです。改革と云っても知識を入れ直すことではなく、座禅修行を通じてちっぽけな我を殺し尽くす人間改革を実践するのです。先の広告の「技術」は、禅によっての人間改革をしてちっぽけな我を殺す(空ずる)ことができれば、こういう本を読まなくて知らなくてもそこに指摘されている「技術」は本人の自然の振る舞いの中で既に実践できるのです。それはもう単なる「技術」ではなくその人の「人となりの発露」として自然に振る舞える行為になって来るのです。

 現代社会人はどうしても表面に現れた枝葉(技術)にのみ目を奪われそれが出てくる根源に注目することがないのです。ハウツー書の書き手もそれを買い求める読者も両者ともに枝葉末節にこだわりそれが出てくる人間の本体に注目すしないのです。これでは国レベルでの人間社会の向上は望むべくもありません。

 今人間禅は、人間禅の持っている人格改造にかかわるポテンシャル(ノウハウ)を社会に還元するべく新しい企業研修をやろうとしています。これは一般の研修会社がやっているような処世技術を研修するのではなく、それが出てくる根源を究め、身に付ける研修を目指しているのです。本物の人物育成を希求する経営者には必ず受け入れられるものと考えています。単に技術ではなく創造性豊かな発想がでてくる人材育成、単なるコミュニケーション技術でない有能な組織人育成をめざしているからです。これが行き渡れば世界楽土の建設(正しく楽しく仲の良い地域社会づくり)に近づくというものでしょう。

 

コメント
コメントする








 
Calendar
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>
Selected Entries
Categories
Archives
Recent Comment
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode