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2020.08.27 Thursday

座禅をする人をどうやって集めるか?に対する返事

 

座禅をする人をどうやって集めるか?に対する返事

丸川春潭

 グロービス経営大学院という社会人のためのビジネススクールの学生との縁があって、荻窪支部長の中川香水禅子が座禅の指導を昨年の夏頃から定期的にしており、小生の講演(「チェンジユー」)も聞きに来たりして面識ができた。その中の一人のO君から標題のような質問をされた。彼らは30代から40代くらいの若者達であり、有志で「感性を磨く」ことを売りにする会社を起業しようとしており、その一環として座禅もしているのである。
 標題の質問は、懇親会の席上で突然にされとっさに答えたので、帰ってから云い足りない思いがあり、文章にまとめて彼に送付しようと書き始め、ついでに人間禅のブログにしようと思い立ちました。
 とっさの応えは、「座禅の効用をいくらPRしても対象の人に求める気持ちがなければ馬耳東風になるだけです。このことを先ず認識しておかねばいけない。自分は座禅をやってみて感性を豊かにすることが出来ると確信してきたのは良いのですが、そしてその思いを他者と共有しようとすることは良いのですが、ダイレクトにそれを力説することは、それは自分の思い込みを対象者に押しつけることになり共感は得られないと思います。相手が何を求めているかも含めて相手の方にもう少し重心を移して考えて下さい。」と云うようなことを話しました。また「世の中には感性を磨きたいとか座禅をしてみたいとか云う人は、ネット検索の数を見ただけでも大変な人数のまさに君達のユーザーがいることは確かであり、ニーズを感じている人と提供したい(提供できる)人ともマッチングが出来ていないのは確かであり、どう働きかけたら良いかは大切なそして重要な課題です。」と云う返事をしておわりましたが、少し舌足らずだったと云うことです。
 先ずO君が、自分たちの同じ大学院の仲間に呼びかけるのか、これから起業化した後に、社会一般のユーザーに呼びかけるのかを確かめなかったのはまずかったと反省しています。と云うのもそのどちらかによってアプローチの方法も変わってくるからです。
 社会一般を対象にする場合は相手がどういう人か判らないので、その時代に何が一番社会で求められているのかの洞察からしなければいけません。社会一般となると範囲が広すぎるのでもう少し対象を限定すると、例えばサラリーマンの若者を対象に考えるとするならば、彼らが今何に関心があり何に悩んでいるのかをもう少し絞り込んで考えることができます。例えば「人間関係で悩んでいる」「自分を変えたい」「ぶれない自分になりたい」「兎に角落ち着きたい」等の彼らが興味を持ちそうなキャッチフレーズを出して、それらが座禅によってどう解決するのかの「座禅の効用」を説くのも有効でしょう。しかしその前に、多くの若者が目に触れるSNS(FB、Twitter、インスタグラム、HPなど)を持っているかどうかが必要です。
 一方、O君の学友だとか職場の仲間とか相手と自分が相互に知り合えている場合は、対応の仕方はガラッと変わってくるでしょう。
 日頃の付き合いで座禅に興味を示しそうな人には、ダイレクトに座禅を勧めたら良いでしょうが、学友とか知人といっても多くの人は、座禅?何それ、棒で叩かれるやつ?と云う反応になり、座禅に誘いにくいものです。一般的には座禅を知らなくても座禅をしたら良いのにと云う人は沢山いるのです。だからこういう人には相互の会話の中から、本人に座禅をして見たいという気持ちを起こさせる手続きが必要になります。
 どんな人でも本人が自覚していなくても精神的未熟さや精神的課題は持っているものです。それを先ず自覚させることが必要です。すなわち人間関係で悩んでいるとか、今やっていることに満足せず何かに挑戦しようとしているとか、現状の自分に満足せず自分を高めたいと思っているとか何かあるはずです。こういう時に一番肝心なことは、自分の云いたいこと「座禅の仲間に入れたい」等を先に出すのではなく、先ず相手に「自分」を語らせることです。そしてそれに応じてそれをフォローしつつ、相手の課題と座禅との関連を考えて、相手の課題に座禅を結びつけてその課題が進むとか解決するとかの可能性を示唆するのです。そして最も説得力のある決め手は、O君自身の人となり(人間形成を積んだ風格)が説明の信憑性を左右するのです。禅の方でも昔から人の香りが布教になると云います。この人に付いていきたいと自然に思う人の香りであり、口ではなく背中で語ると云うことです。
 座禅の修行は、義理では長く続きません。座禅は長く続けて初めて値打ちが出てくるものです。本人が主体的に能動的にその気にならなければできないことです。できることは如何に本人がやってみたいという気にならせるかどうかです。教えると云うよりは気を付かせると云うことです。
 人間禅の場合の良くあるケースは、人間禅のHPを見て道場に連絡してくるあるいはやって来る人が多いのですが、こういう人は自分で座禅やりたいからネット検索をして人間禅のHPにたどり着き、ここは信頼おけそうだと判断してやって来ているので、このやる気を起させるという課程は既に通り過ぎているので、後は師家に引き合わせ面談するという課程に進めば良いことです。
 O君の場合では、働きかける対象を明確にすること、そしてその対象に応じた手順をきちっととること。最後は自分も未だ未だだけど頑張っていこうとしているんだということが伝われば、一番の説得力になると思います。君自身がしっかり座禅することをお忘れなく。ご精進下さい。合掌

 

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