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2018.12.20 Thursday

ゴーン氏と在家禅

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ゴーン氏と在家禅

丸川春潭

 日産の赤字1兆数千億円を短期間で償却しV字回復を成し遂げた辣腕経営者として注目していましたが、ここ数日の逮捕に到る新聞記事を読んでがっかりした方も多いのではないかと思います。

 コストダウンのためなら情け容赦なく切り捨てる厳しい経営手腕はある意味欧米流の典型的な形なのでしょう。それがこと自分に対してはルーズというのかずる賢い手腕発揮になると云うことは、東洋的な道徳観からはあり得ないことです。

 ここで一般的に社会的な仕事において、できる人間・目立つ人間は諸刃の剣であって、こういうできる人間はおしなべてエゴの強い人間であって人間的にはろくな人間は居ないのだという見方があります。そしてだから社会的に一隅をしっかり照らしておればいいので、社会的には目立たないのが良いのだ。そしてその先には清貧を尊ぶという考え方が、ゴーン氏の対極として根強くあるのが日本の道徳観として昔からあります。

 在家禅である人間形成の禅を標榜する人間禅においては、ゴーン氏流でもなく清貧流でもありません。ゴーン氏の口癖のCommitment(義務・責任)は禅者としてしっかり実行し、更に受け身だけではなく積極的に能動的に自分の意見を述べまた自ら行動を起こします。これは消極的逃避的な清貧の対極の生き方になり、結果として目立つことになりますが、それは目立ちたがるのではなく目立ってもそれを厭わないだけのことです。しかも決定的にゴーン氏と異なる点は、その意見及び行動の基盤に「我・エゴ」がない点です。断ずるときは人情涓滴も施さず何が何でも断じ切り、表面的にはゴーン流と変わらなく見えるけれども、底に「私」が痕跡もない。これが本来の在家禅のやり方であります。こうでなければ100年以上に残る仕事はできない。西欧では見られない住友や三井の二百年三百年の歴史は続かないのです。そして在家禅の如是法は2500年間脈々として今日まで続いているのです。

 リアルな現世に無私の根拠から積極的にはたらき掛けてその輪が自然に広がり続けるのがわれわれの願いであります。

 

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