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2019.01.15 Tuesday

路遙かにして馬の力を知る

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路遙かにして馬の力を知る

丸川春潭

 人間禅の創始者耕雲庵英山老師が喜寿の時に小生は「路遙知馬力歳久識人心」(路遙かにしてその力を知り、歳久しくして人の心を識る)という漢詩の書を拝受し、今 目の前に掛け軸として掛かっています。

 拝受した時期は、小生が20代の後半で50年前のことです。耕雲庵老師は喜寿以降の晩年にこの詩をよく書かれているようです。

 頂いてから50年近く経過した最近になってからこの詩が非常に近しい感じに思えてしばしば床に掛けるようになりました。振り返ってみれば、まさに老大師がこの書を書かれた年に自分がなってはじめてその示唆するところが噛みしめられるようになったということに最近気がつきました。

 上の句の意味は、近いところでは徒歩で行っても大したことはないが、数十キロにもなると馬に乗って行く有り難さが初めて判りだすというくらいな意味であり、下の句もその調子に乗って年を重ねるほどに人の心がよく判るようになったというのです。当然この詩の作者も下の句が云いたいが為に、その比喩形容として上の句を持ってきたと考えるべきでしょう。

 最近この軸に惹かれるのも、当然ながら下の句の「歳久しくして人の心を識る」であり、それが何を意味しているかが若い頃には判らなかったということもこの下の句に対してです。

 耕雲庵老師は30才前半で師家分上になられるという五百年間出の英才であり、この詩を書かれ出した喜寿までに師家の任に付かれている年数が40年以上になるという大宗匠です。こういう耕雲庵英山老師が、「歳久しくして人の心を識る」を書かれる。小生のような凡才とは月にスッポンというか高嶺の月を仰ぎ見るようなお方でも、この年になって初めて識ることがお有りであったということであります。すなわち老大師のような若い頃からできあがったような方も未だこの年で境涯が進んでいるということなのです。そのように小生は拝察し感動するのであります。(つづく)

 

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